海陽スイムランレース後半戦。
中間地点の第1関門を突破してすぐに海沿いを走る区間に入る。
この区間はビーチランかな?と甘く考えていたら、眼前に広がるのはゴロゴロとした大きな岩が見渡す限りに続くデンジャラス岩場ゾーンだった。

35125854035_645f8d45e5_k (1)

18922831_1517062938312044_7382981857761786518_o

18765910_1479709182095455_4547710907417831654_n

「え?ここ走るんですか?」とスタッフに確認する。
「そうです」とのこと。

普通に考えたら危なくて走れないよ…。
道ずれにならないように牽引用のロープを外す。
一歩一歩集中して慎重に歩みを進める。

海側の方が岩の高さは低くなっているが、苔が生えているので滑る。
堤防側は岩が大きくてまともに進めない。
なので、ちょうど真ん中あたりのルートを選択する。
時々ぐらつく岩もある。

ぴょんぴょんと岩を跳んでいくことにだんだん慣れて楽しくなってくるが、竹元はかなりビビってるので、飛ばせない。油断するとすぐに離れてしまう。
「下ばかり見ていないで視線をできるだけ先に送るんだ!バイクと一緒!」とアドバイス。
しかしコケて怪我をされては元も子もないので、待ちながらゆっくりと進む。

しかし、この岩場パートがやたら長い。
脚がガクガクしはじめる。
集中力も持たない。
早く泳ぎたい。

34281477144_1a6c9621b8_k

35125850195_9516969c19_k

35125848045_da62fe84f1_k

ようやく入水地点に到達。
岩場はフジツボだらけ。気を付けて入水。
水質がよくて魚もいっぱい泳いでいる!
最高に気持ちいい!
ここは400mくらいと短いスイムパート。
上陸地点がびっちり海藻で覆われており、完全に絡まる。
なにやら本場UKの大会へのオマージュらしい...?

34298919163_2d2c9d29e8_k

そして再び岩場。というかロッククライミング。
よじ登っていく。

18740026_1479709542095419_4254175272246439719_n

34961410552_f5bfb5a257_k

もはやここまでくるとなんでも許せてしまう。笑うしかない。
これだけ競技中に環境がコロコロと変わるレースはないだろう。

そしてレースもいよいよ終盤を迎える。
今度はまともなビーチラン...からの、うねりを伴う海へのダイブ。
ラストのスイムパートは小島にあるチェックポイントを目指す。
すでに腕はパンパン。力が入らない。

35125837415_9103c0ff2b_k

35068970786_0c4ee0a2b6_k

34298919353_9d888faf00_k

35125827615_31426cf793_k

34739550350_1cde888d69_k

18740469_1475856405814066_3309000832376199458_n

あと少しでフィニッシュだ。
ラストは再び2kmほどのトレイルパート。
時計を見ると2時間50分ほどが経過していた。
頑張れば3時間切れそうだ。
よし!サブ3だ!
俄然元気が出てきた。

34995264811_3c1dd1ae9c_k

山を下るとMCのアナウンスが聞こえてくる。
ここまできてようやく笑顔がこぼれる。

竹内・竹元ペア
0282_xlarge


———フィニッシュ!!
2時間57分44秒でアジア初のスイムランレースを制することができた!
想像していたよりもずっと過酷で、ずっと楽しかった!

他のチームはどうなったのだろうか?
なかなか2位のチームがフィニッシュに現れない。
自分たちから20分遅れで男子ペアのトップが、そしてすぐに混合ペアの2位、女子ペアの1位が帰ってきた。

 西内・大川ペア
34298920243_b03e2b3c43_k (1)

松田ペア
34298921223_c20d02a072_k

初澤・北村ペア
34995266151_840be2fc33_k

佐々木・小栗ペア
34995266021_d7e4c0b4c1_k

聞くところによると、自分たちが迷った愛宕山トレイルパートでほとんどのペアがロストしており、中には無限ループにはまってしまったペアもいたとか...。第1関門を36チーム中14チームしか通過できなかったとのこと。まさかそんなことになっていたとは......恐るべし、愛宕山。

表彰式!
34298921493_d0d622a531_k

34961414602_95e38f89a4_k

スイムラン用ウェットスーツ「SR鏡花水月」もばっちりPRできた!
新しい世界に飛び込んでみることは勇気がいることだが、得られるものも大きい。
まずはやってみる。それから考えよう。

今回国内では前例のないレースを開催するにあたり、運営者には大変な苦労があったと思う。
素晴らしい魅力的なレースを開催してくれた日本スイムラン協会の皆様、海陽町の皆様、ありがとうございました!!そしてよくついてきてくれた竹元に感謝!
スイムランの魅力を少しでも伝えられたならば嬉しい。